介護をする時に注意すべき点!

介護をする時に注意しなければならないことは数限りなくあります。ここでは、介護福祉士国家試験の実技試験から、実際の介護で気をつけるべき点を確認しましょう。

介護福祉士の資格をもっている人でも、実務経験を3年以上有するなど実技試験を免除され、受けたことがないという人は多いと思います。実務のおさらいのつもりで、読んでみてくださいね。

実技試験の内容は

介護福祉士国家試験の実技試験は、筆記試験に合格した人を対象に行われます。筆記試験とは異なり、決まった解答があるわけではりません。でも、その中で得点の対象となる項目は、やはり介護を行ううえで大切なポイントになると考えてよいでしょう。

実技試験の内容は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターによって出題基準が定められています。実技試験を受けたことがない人は、センターの公式ウェブサイトを一度見ておくと勉強になるかもしれません。

実技試験では、試験官の前で、利用者役をするモデルの人を相手に、課題として出された介護を時間内に行い、その中で受験者の技術力が評価されます。

試験の出題基準は

実技試験では、次のような項目がチェックされます。

・介護の原則…コミュニケーション、転落・転倒・強打の防止など
・健康状況の把握…感染予防、体温・脈拍・呼吸の測定
・環境整備…ベッドメイキング、リネン交換、換気、清潔
・身体介護…車いす、食事の種類と介助

採点のポイントは

採点のポイントとなるのは、利用者の安全・安楽の確保、利用者とのコミュニケーション、利用者の自立支援・自己決定の3つです。

利用者の安全安楽の確保:
転倒や落下などのケガにつながる事故を防ぐだけでなく、転びそうな位置に物を置く、麻痺のある手足を乱暴につかむなどの危険な行為がないか、利用者に苦痛を与えていないかなどに気を配りましょう。

利用者とのコミュニケーション:
利用者への声かけは必須です。自己紹介などの挨拶や、これから行う介助の手順を事前にわかりやすく伝えるなど、常に行動の前に声をかけます。声をかけるだけでなく、相手の様子を見て、介助に対する同意を得ることも大切です。また、非言語コミュニケーションとして、相手の目を見る、笑顔で話しかけるなども心がけます。

利用者の自立支援・自己決定:
介護の基本は、できない部分を助けるにとどめ、能力を低下させないようにできるかぎり本人の自立を促すことです。援助し過ぎることは、本人のもつ能力を奪うことにつながります。自分でできるかどうかの確認をしっかり行い、また自分の意思で選択・決定してもらうようにします。

まとめ

ちなみに、試験時間は5分です。時間内に適切な介護ができているか、実際に介護の現場で働いている人も、折に触れてセルフチェックしてみてはいかがでしょうか。

「介護技術」のテキストを何度もくり返し読むことも、よい介護を継続していくことにつながることと思います。